2006年全日本大学対抗ソフトテニス選手権大会観戦記
と き 平成18年8月8日〜9日
ところ
長い梅雨が明けて漸く夏が来た。北国
って非常に暑かった。テニスコート上でも熱い闘いが繰り広げられた。
一日目
第一試合は
対戦し同じく 3:0 と一蹴した。ここまでは何の不安もなく順調に勝ち上がった。
第三試合は今春関西大学リーグで優勝した同志社大学と対戦した。同志社大学には的場
選手の宿敵宮下選手がおり、激戦になるだろうと思った。オーダーはお互いに3番手に
出ることになった。3番手が勝った方が対抗戦を制すると思った。
一番手 行徳・中尾組はマイペースで自分たちのプレーで戦い、大事な一戦目を物にした。
二番手 堀越・八幡組は二人とも調子が悪い訳ではないのにチグハグなゲーム運びに陥っ
てゲームを取れない状態のまま敗退した。前衛八幡選手が早めにポイントを取りたい気
持が強く、相手に読まれて簡単にパスをされてしまう。そのため、後衛堀越選手は相手と
の打ち合う流れが出来ずに単調な攻め合いになってしまった。戦略的に前衛が先制攻撃し
て相手を錯乱する方法もあるが自滅する危険性が高い、相手の技量を見て戦略を立てるこ
とが必要である。基本的には前衛はゲーム前半は守り中心にして後衛にしっかりストロー
クしてもらい相手を見る余裕を持ちたい。後半にここぞという時にポイントするのが強い
前衛です。この敗戦を薬にして精進してほしい。
三番手 的場・大川戸組は気合が入っていた。特に的場選手は宮下選手には負けたくない
との気持が打球に乗り移り、全日本チャンプになった時の当たりであった。大川戸選手は
宮下選手が苦し紛れに打った球を冷静に処理して圧勝した。中央2×1同志社になった。
殲滅戦一戦目
行徳・中尾組は一年生ながら緊張という言葉を知らないのではないかと思わせる選手であ
る。相手はこの試合に勝って最終戦まで何とか持ち込もうと必死であった。しかし、
行徳・中尾組は持っている力を出し切りいい試合展開をして勝利した。昨年の学生王座で
の雪辱を果たした。
二日目・準々決勝
(中央大学 B × 1 日本大学)
行徳・中尾組 C × 2 丸山・真柄組
堀越・八幡組 3 × C 松本・山崎組
的場・大川戸組 C × 2 大竹・比嘉組
行徳・中尾組 C × 3 松本・山崎組
一番手 行徳・中尾組は相変わらず自分達のテニスを維持してゲームを常に先攻し、応援
している者に安心感を与えた。この試合も行徳選手は相手をよく見て、打つときは自信を
もって打ち、攻撃的なロビングを織り交ぜて中尾選手が動き易くポイントできるように配
球していた。多分、二人はゲーム中にサインプレーを何回か行っていたと思う。それがコ
ンビネーションを良くしてポイントを取れる要因になっていた。
二番手 堀越・八幡組はいまひとつ不安があるのか調子悪く2ゲーム先取され、このまま
終わるかと思われたが相手のミスに乗じ、反撃のチャンスを得てファイナルまで挽回した。
ファイナルゲームは一進一退であったがあと一歩及ばず惜敗した。前日の同志社戦より二
人はゲームへの執着心が強くなり、動きが良くなって来た。
三番手 的場・大川戸組は自分達の立場をよく理解しており、力強いストロークでゲーム
を取り先攻した。相手もここで負けたくないと粘りを見せた。6ゲーム目の闘いが勝敗を
決したが、これを落としていたら危なかった。ファイナルゲームになると何が起きるか判
らない。よくここで抑えた、これで日大に勝てると思った。
殲滅戦一戦目
行徳・中尾組は的場・大川戸組の勝利を見て、伸び伸びと持ち味を生かしたゲームを展開
した。ゲームを常に先攻し、優位に進めていた。しかし、ゲーム中盤から、行徳選手らし
くないミス(一球目を簡単にネットあるいはアウトする)が連続し、只で相手にポイント
を与えた。プレッシャからおかしくなったのか原因が分からない。リードしていたのがア
ッという間にファイナルになり勝負が分からなくなった。だが、ここで頑張れるのが二人
の最大の特徴で、一球一球精魂込めてラケットを振り切った。そして勝ったのである。
行徳・中尾組は前日からここまで6勝を挙げ、準決勝への原動力となった。大した1年生である。
準決勝
(中央大学 0 × B 早稲田大学)
行徳・中尾組 2 × C 堺・友村組
堀越・八幡組 2 × C 園田・長江組
的場・大川戸組 1 × C 鬼頭・塩嵜組
ここまで惨敗するとは戦う前には誰も思っていなかった。何ぜこうなったのか分析してみ
た。先ず、両校の戦う前の状況は「中央大学」は対日本大学戦に勝ってほっとしていたこ
と。今年は春季リーグ、東日本大会で早稲田大学に勝てなかったこと等が挙げられる。
「早稲田大学」はここまで誰かが負けても完璧にカバーして勝ち上がって来たこと。今年
こそ全日本を獲得するぞとの目標と意気込みを持っていたこと、それを感じさせたこと等
があげられる。私はテニスのダブルスというのは個人が二人いる個人戦であると思ってい
る。二人の気持がひとつになって戦う競技である。それが三組集って団体戦を戦っている
のがこの大会である。気持がひとつになって戦う側とそうでない側では大差がつく、それ
が団体戦の怖さである。4年生はお疲れ様でした。3年生以下諸君は4年生の無念を晴ら
すべく、目標を定め、部員がひとつになって精進してほしい。・・・おわり。石川恵脩 記
く